小学生の息子が『コーラ飲みたい』と言ったので
「骨が溶けるよ」と言ったら、

『ビールは脳みそが小さくなるんだよ』と
言い返された、とり二の女将さんです。

さてさて、日本酒を飲んだときに

「なんか、このお酒飲みやすいかも。」

って感じたことはありませんか?

でも、この「なんか」が実は・・・

酒蔵さんの、ものすごい
努力の結果だったとしたら・・・?

今日は、最近とり二でも人気の
愛知県岡崎市の日本酒
『孝の司(こうのつかさ)』のお話。

蔵元の柴田さんから
直接お話を聞かせていただいて・・・

「そんなところまで考えてたんスか・・・!」

と、ひとり赤べこみたいに
ブンブン頷いてしまいました。

これを読んでから「孝の司」を飲むのと、
読まずに飲むのとでは、
味の感じ方が全く変わるハズ。

孝の司を飲むときに今日の話が、
あなたの頭から離れないかもしれません(笑)


話の途中ですが、お知らせをさせてください!

実は、とりニに
ちょっと秘密基地みたいな個室が完成しました。

いろんなシーンで使いやすい
新しい個室です。

個室は
コース料理専用(すべて飲み放題付き)です。

・コース料理以外も食べたい人向け
お気軽スターターコース
5,000円(税別)

・とりニの人気メニューを集めた
定番コース
6,000円(税別)

・季節限定
6種のきのこと鶏野菜鍋コース
7,000円(税別)

※個室のご利用は
3名様以上からとなります。

【ご予約・お問い合わせ】
ご予約はお電話か公式LINE(24時間受付)でもお気軽にお問い合わせください。

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孝の司の大きな特徴は、
仕込み水に使われている
「神水(かんすい)」という超軟水

硬度はなんと3.5。
かなりやわらかい水です。

あっ!

「軟水だから何なの?」
と思ったでしょ・・・?(笑)

わかりやすく言うと、
硬水のお酒は
「気合いで発酵いくぞー!」
と筋肉質に押していくタイプなら、

超軟水は
「大丈夫。ゆっくりいこうね」
と背中をやさしく押してくれるタイプ。

保健室の先生みたいな安心感です(笑)

よく、SNS等では
硬水のお酒として有名な
『風の森』と孝の司は比べられています。

孝の司の硬度が3.5。
風の森は250くらい。

もう、こたつで丸くなる猫と、
ジムでプロテインを振っている人くらい違う。

どちらが良い悪いではなく、
個性がまったく違うということなんです。

柴田さんは、孝の司について
こうおっしゃっていました。

『上品な甘みと、お水の柔らかさ。
そういう優しいお酒を表現しています』

そして私は
「甘口好きな方も、辛口好きな方も、
美味しいって言ってくださるんです」

すると柴田さん、
「ありがとうございます。すごい嬉しい。」

このやり取りだけで、
もう一杯飲めそうでした。

・・・いや、飲んだけど(笑)

綺麗で美しいハリウッド女優みたいな
お酒ももちろん素敵です。


でも、飲食店で使いやすいお酒って、
ただ派手なお酒だけではなくって。

いつもそばにいてくれる
お母さんみたいな安心感。

孝の司は、料理の邪魔をしない。
でも、ちゃんと存在感がある。

だから
辛口好きな人にも、
甘口好きな人にも、

「これ、おいしい!」

と言われるのかもしれません。

ただ、この超軟水。
飲む人にはやさしいのですが、
お酒造りではなかなか難しい水。

なんでかって???

それは、軟水には酵母の栄養になる
ミネラルが少ない
から。


柴田さんはこうおっしゃっていました。

『栄養素がない中で酵母に
頑張ってもらうんですけど・・・

それが酵母にとって
本当にいい環境かと考えた時に、

もうちょっと落としどころが
あるよねって思ったんです。』

ついに酵母くんにも、
働き方改革の時代がやってきました。

無理やり頑張らせるのではなく、
その水にとって、酵母にとって、米にとって、
いちばん自然でおいしい場所を探す。

この「落としどころ」という言葉が、
私はすごく好きでした。

甘いか辛いか。
強いか弱いか。
勝つか負けるか。

そういう二択ではなく、
ちょうどいいところを探す。

なんだか酒造りというより、
人生哲学を聞いている気分(笑)

でも、酵母の栄養が少ない超軟水で、
どうやって作っているの???

柴田さんの発想は、「お米で補う。」

日本酒はお米を削って作ります。

でも実は、お米の表面部分には
ミネラルが多く含まれているとか。

だったら、あえて削りすぎず、
そのミネラルを残せばいい。

孝の司の「百九十五年目の決意」というお酒は、
精米歩合80%。

低精白だからこそのしっかりした旨味。
でもすーっと綺麗に切れていく。

飲ませていただいたら、
たしかに酸味も感じました。

この酸味が、
焼鳥屋としてはすごくありがたい。

ぼんじりや唐揚げのような
脂のある料理に合わせると、

レモンを絞ったみたいに、
口の中をすーっと整えてくれる。

焼鳥屋にとって、
酸味のある日本酒はかなり心強い存在です。

弱点を無理やり消すのではなく、
別の素材の力を借りて強みに変える。

これは私が普段から意識しているところ。

これがバチっとハマると・・・
快感なんだよなぁ・・・・♡

さらに面白かったのが、
『だったら最初から、
低タンパクなお米を育てよう』

という発想。

日本酒って、米をたくさん削るほど、
きれいなお酒になるイメージがありませんか?

それは、お米のタンパク質が多いと、
雑味に
つながりやすいから。

だから削る。
(プロテイン、バイバイ)

でも孝の司には、
お米の表面にあるミネラルも必要。

だったら、削らなくても
きれいにつくれるように、
最初から低タンパクなお米を育てればいい。

・・・そこから考えるんスか!?(笑)

すごい。

蔵元の柴田さんと杜氏の伊藤さん


ここまで聞くと、
グラスの中に入っているのは、
ただのお酒ではなくて、

水の性格。
米の育ち方。
酵母への向き合い方。
そして、蔵元さんの覚悟。

そういうものが、
しっかり溶け込んでいるように感じます。

「なんか飲みやすい」

そのなんかの裏には、
たくさんの努力と計画がありました。

孝の司、思っていた以上にロマン深いお酒です♡

もう、ここまで読んだあなたの頭から
孝の司が離れない・・・

かもしれませんね(笑)

次回は最後三重県の
『八兵衛』の蔵元さんとお話しした内容を
書こうとおもいます。


番外編

ここだけの話・・・
非売品の試験醸造酒も飲ませていただきました。

これがまた、カルピスみたいな酸味でびっくり。

思わず、

「え、これ料理にめちゃくちゃ合うやつかも!」

すると柴田さんが、

『これはまだ販売してないんですよ。
今日プロの皆さんの反応を見ながら、
今後どうしていくか考えていて』

と。

え、非売品。

それだけでちょっとテンション上がりますよね。

飲んでるだけじゃないですよ。
ちゃんと勉強です。

・・・たぶん(笑)

地元のお酒が今、静かにバズっている話。愛知・岡崎の地酒「孝の司」が今、静かに注目を集めています。日本一の超軟水仕込みが生む透明感と、蔵元の改革ストーリー。三つ星レストランにも採用された理由を、とりニの女将目線で。...

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ABOUT ME
とりニの女将さん
長尾愛友Ayu Nagao 愛知県豊田市 炭火焼鳥とりニ女将 『飲食店は楽しむ場所』がモットー。 日本酒と焼鳥を愛する飲兵衛女将。 手作りのお料理と20種類以上展開する日本酒銘柄の ペアリング実験を日々行っています。 この記事があなたの『今夜の一杯』のヒントになれば 嬉しいです。